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脱藩の道 > 詳細-012
三杯谷
横通りを過ぎ、封事ヶ峠を越える
峠をでると「三杯谷」である
横通りを過ぎ、旧街道は封事ヶ峠(730メートル)を越える。龍馬が通った3月26日、新暦では4月24日の頃でも、北から吹き上げる風に思わず身震いする。龍馬もくしゃみの一つもしたかもしれない。
三杯谷
封事ヶ峠をでると三杯谷である。わずか七戸の集落があり、その深い谷を行くとき、あたりの山々を震わす轟音を耳にする。笹峰山や町木山など、1,000メートル近い山から発した木菱川の水は、三杯谷で15メートルの崖を落ち、岩に砕け、深い谷底を打つ。その音は耳を聾するばかり、今も水底に棲むという竜神伝説とともに、身がすくみ、足の震える思いがする。

三杯谷の滝は、旧街道から100メートルほど上流にある。かつてはよじ登るようにして行かなければならなかったが、その後、歩道が整備され、竜神橋という屋根橋もできて、観光名所となっている。

村上恒夫著「歩いてみよう坂本龍馬脱藩の道」より
▼三杯谷

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